GREETING創業者のご挨拶
株式会社アルファテックは、自身が考案し、これまで研究を続けてきた「澱粉のアルファ化技術」を世の中に普及させ、そして社会貢献の一翼を担いたいという強い思いから創業に至った山形大学発のベンチャー企業です。ここに至るまでには様々な方々との出会いとご支援があり、その賜物として創業に至ったものと考えています。
株式会社アルファテックの基盤技術となっています「澱粉のアルファ化技術」は私が山形大学に奉職して最初に立ち上げた研究テーマです。早いもので研究を開始してからすでに20年以上も経過しています。今、こうしてベンチャー企業を創業できたことは当時助手であった私には想像もつかないことでした。もともと私はプラスチック材料(高分子材料)の物性や成形加工が専門ですので、研究を開始した当初は澱粉の知識は全くなく、澱粉に関しては素人でした。今では懐かしい思い出ですが、最初は澱粉の専門書で勉強することから始まり、小さなご縁を頼って澱粉を専門とする多くの先生方にご教授を頂きながら、少しずつ澱粉の世界の扉を開いていきました。ただ、澱粉は自然由来の天然の高分子ですから、澱粉を「高分子材料」として捉えれば、私が専門としてきた合成の高分子と共通点が多くあります。この観点では澱粉は専門外の材料ではなかったのかもしれません。現在まで鋭意研究を継続し、本技術の対象は澱粉からセルロースの非晶化への発展を遂げています。今後の応用展開に是非期待頂ければと思います。
今後、株式会社アルファテックの事業を通じて、大学での研究成果が広く普及し、人々の生活が豊かになることに繋がれば、私が思い描いていた夢の実現にもなります。今後とも、株式会社アルファテックの活動へのご支援を頂けますよう宜しくお願い申し上げます。
西岡昭博 山形大学教授
インベンター&エグゼクティブ テクニカル アドバイザー
西岡 昭博山形大学大学院有機材料システム研究科・教授
【略歴】
- 2000年9月
- 山形大学 大学院理工学研究科 博士後期課程修了 (博士(工学))
- 2000年1月
- 日本学術振興会 特別研究員DC,PD
- 2001年11月
- 山形大学 助手 工学部 機能高分子工学科
- 2007年4月
- 山形大学 准教授 地域共同研究センター
- 2009年10月
- 山形大学 准教授 大学院理工学研究科
- 2013年4月
- 山形大学 教授 大学院理工学研究科
- 2016年4月
- 山形大学 教授 大学院有機材料システム研究科(現職)
- 2020年4月
- 山形大学工学部高分子・有機材料工学科 学科長
山形大学大学院有機材料システム専攻 専攻長
【受賞歴】
- 2007年5月
- (公社)高分子学会 高分子研究奨励賞
- 2007年8月
- 山形県「平成19年度山形県科学技術 奨励賞」
- 2009年5月
- (一社)日本レオロジー学会「奨励賞」
- 2013年12月
- 平成25年度 山形大学優秀教育者賞
- 2015年12月
- 平成27年度 山形大学優秀教育者賞
- 2016年6月
- (一社)プラスチック成形加工学会 「技術進歩賞」 (共同受賞)
- 2016年12月
- 平成28年度 山形大学優秀教育者賞
- 2017年12月
- 平成29年度 山形大学優秀教育者賞
- 2017年9月
- 日本応用糖質科学会「技術開発賞」 (共同受賞)
- 山形大学研究推進報奨(2016,2017,2018,2019,2020,2021,2022,2023年度)
◆学会活動と所属学会
- 日本応用糖質科学会
- 日本応用糖質科学会東北支部
- 日本食品科学工学会
- 日本食品科学工学会東北支部
- プラスチック成形加工学会
- 高分子学会
- 日本レオロジー学会
- 繊維学会
- セルロース学会
当社は2018年6月に山形大学発のベンチャー企業として米沢市に設立いたしました。
山形大学大学院有機材料システム研究科の西岡教授が発明した「温度制御型粉砕技術」をコア技術としております。
日本においてはあまり感じることはありませんが、世界では人口増加による食糧不足やたんぱく質危機が叫ばれており、喫緊の課題として認識されています。たんぱく質供給の主を担う畜産は、世界の穀物生産量の1/3を消費しており、環境負荷の観点からも畜産の効率化は重要な課題です。
当社の技術を用いることでこれらの課題解決の一助になればと考えております。
さらに当社の技術は「でんぷん」だけでなく「セルロース」への適用も可能であり、バイオマス分野への応用も期待しています。持続可能な社会を目指すための一翼を担う企業でありたいと考えております。
代表取締役 駒井 雄一
代表取締役
駒井 雄一(山形大学招聘講師)
1989年に大阪大学卒業後、リクルート、ビーマップ、パラカでビジネス経験を積み2018年に当社を設立。ネットサービスの立ち上げや新規開拓営業部隊のマネジメント、取締役としてIPOなど多岐にわたる経験。
TEAM MEMBERチームメンバー
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TEAM MEMBER01
取締役 CTO
福井 勝
東京農業大学卒業後、レオロジー機能食品研究所、(株)B&Sコーポレーションで食品の機能性素材の研究開発、製造、営業をマネジメント、2020年9月よりCTOとして参画。
-
TEAM MEMBER02
COO
曵地 知夏
東京大学農学部獣医学科卒業後、味の素(株)にて健康食品、飼料添加物の研究/企画開発に従事。その後コンサルティング会社にて技術・知財関連の分析を担当。2021年8月よりCOOとして参画。
-
TEAM MEMBER03
研究員
安孫子 眞鈴
山形大学有機材料システム研究科博士前期課程を修了後、博士後期課程に進学。学部時にインキュベーションポートやまがた(株)を起業し米粉食品開発事業を担当。現在、博士課程と自身の事業を継続しながら、2023年3月より研究員として参画。
社外取締役OUTSIDE DIRECTOR
-
TEAM MEMBER04
垣本 昌久
ユニバーサルマテリアルズインキュベーター株式会社エグゼクティブアドバイザー
慶応義塾大学経済学部卒 スイスIMD経営大学院にてMBA取得。
三菱ケミカル株式会社にて、フィルム事業や研究開発の所管、欧米での駐在等、幅広い経験を経て、2023年4月から現職。
技術顧問TECHNICAL ADVISOR
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TEAM MEMBER05
インベンター&エグゼクティブ
テクニカル アドバイザー西岡 昭博山形大学大学院有機材料システム研究科・教授
山形大学大学院有機材料システム研究科教授でアルファ化製粉技術の確立と米粉100%パンの開発に成功。本事業に関わる特許の発明者であり、創業者。研究分野は 高分子物性、プラスチック成形加工、複合材料、糖質科学。
-
TEAM MEMBER06
テクニカル アドバイザー
香田 智則山形大学教授
山形大学大学院有機材料システム研究科教授でアルファ化製粉技術と物性について分子シミュレーションなどを用いて研究。
共同創業者顧問CO-FOUNDER ADVISOR
-
TEAM MEMBER07
増田 一之
ハイテクベンチャー数社創業者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員。元日本興業銀行部長、山形大学客員教授、早稲田大学講師、明治大学講師。早稲田大学博士(学術)、ペンシルバニア大学ウォートン校MBA、慶應義塾大学修士(メディアデザイン学)。著書「ハイテクベンチャーと創業支援型キャピタル」他
COMPANY PROFILE会社概要
- 会社名
- 株式会社アルファテック
- 住所
- 本社:〒992-8510 山形県米沢市城南4-3-16 山形大学国際事業化研究センター内
米沢ラボ: 〒992-0119 山形県米沢市アルカディア1丁目808番46
山形大学有機材料システム事業創出センター内
川崎ラボ: 〒212-0011 神奈川県川崎市幸区新川崎7-7 NANOBIC 2009号室
- 資本金
- 170百万円
- 代表取締役社長
- 駒井 雄一
- 従業員数
- 5名 (2021年3月1日現在)
- 設立
- 2018年 6月20日設立
- 事業内容
- 穀類のアルファ化製造機械の開発・製造・販売 ライセンス事業
OUTLINE沿革
- 2018年6月
- 山形大学 西岡教授が発明した技術を世の中に広めるべく、大学発ベンチャー企業として山形大学国際事業化研究センター内に設立
- 2019年8月
- 大手飼料メーカーと共同研究契約「飼料に関するアルファ化製粉に関する技術開発」を締結
- 2020年1月
- 大手飼料メーカー及び山形大学と共同研究契約を締結し、家畜での給餌実証実験を開始
- 2020年2月
- 大型量産機の開発に向け、大手機械メーカーと共同開発の検討を開始
- 2020年9月
- ユニバーサルマテリアルズインキュベーター株式会社が管理運営するUMI2号投資事業有限責任組合より資金調達
- 2021年5月
- 大型量産機開発に向け、大手機械メーカと共同開発契約を締結
- 2022年6月
- アルファ化でんぷんの大型量産機プロトタイプ製造と飼料分野におけるPOC試験がNEDOの研究開発型スタートアップ支援事業に採択
- 2022年12月
- 山形大学の推薦を受け、J-Startup TOHOKUに選定される
- 2023年3月
- アルファ化でんぷんの大型量産機プロトタイプを導入